msumimz's diary

RubyにJITコンパイラを実装する個人プロジェクトの情報発信ブログです。

LLVMの今後

5月25日のInfoQに、こんな記事が載っていました。

AppleLLVM JITを使用してWebKitのJSエンジンをスピードアップ
http://www.infoq.com/jp/news/2014/05/safari-webkit-javascript-llvm

記事の内容自体はLLVMの活用事例ということで結構な話なのですが、気になる記載がありました。

動的言語のプロファイル指示型(profile-directed)コンパイルLLVMが使用されたのは今回が初めてであり,LLVMの深部にまで変更が必要だった,とFilip Pizlo氏は述べている。

よく知られている通り、LLVMの開発にはAppleが深くかかわっており、主開発者もAppleに在籍しています。そのため、WebKitに合わせてLLVMも変更してしまったようです。もともとLLVMは、必要とあれば後方互換性は気にせずにAPIを変更する、と宣言しているプロジェクトであり、実際に過去にちょいちょいAPIが変更されています。今回のWebKit対応で、どのような変更がされたのか、またそれが正式リリースに反映されるのがいつなのか、気になるところです。